ケーキの切れない非行少年たち

帯に描かれた非行少年が三等分にしたケーキの図が印象的で、気になっていた本。

ケーキを等分に分けることができていないその図を見て、そもそもそういうことが理解できていないのかということに驚き、読んでみたくなった。

読み進めていくと、非行少年たちは事実とは違う世界を見ていたり、障害とは言われないけれど日常生活で困難を感じていることが非行の道への入り口になるいうことを知り、非行に走る少年たちの気持ちを想像することができた。

私はこれまで教育機関で働いてきたことから教育の重要性をいつも感じている。

教育が全てとは言い切れないけれど、やはりその影響は大きいと思う。

非行に走る少年たちが教育現場だけでなく家族や地域などどこかに自分たちの困難や生きづらさを理解してもらえる場所があればまた違う未来があったのでは…と思う。

少年たちと接する機会がある環境ではないけれど、この本で読んだことは頭の片隅に入れておくと、接する世界を見る見方が変わるだろうと感じた。